【2026年度】広島県公立高校入試

毎年6月、広島県教育委員会から前年度の入試結果に関する重要な公式資料「広島県公立高等学校入学者選抜 一般学力検査の結果」が公表されます。
入試本番は2月に実施されますが、この初夏に開示される詳細な採点結果や正答率のデータは、これから高校受験を迎える新受験生にとって、重要視する内容となっています。

現在の広島県公立高校入試は、思考力や表現力を重視する傾向が完全に定着しています。
今回は、公表されたばかりの公式データを基に、令和8年度入試を分析しました。
先輩たちがどのような問題に挑み、どこで苦戦したのかを知り、これからの受験戦略にぜひお役立てください。


5教科合計平均点の推移

まずは、過去6年間(令和3年度から令和8年度)の5教科合計平均点(250点満点)の推移を確認してみましょう。

【R3〜R8 5教科合計平均点(250点満点)の推移】

年度 R3(2021) R4(2022) R5(2023) R6(2024) R7(2025) R8(2026)
合計平均点 120.5点 107.5点 124.0点 123.8点 119.3点 122.1点

※各年度の広島県教育委員会公表資料より算出(1教科50点満点×5教科=250点満点換算)

過去の推移を見ると、令和4年度(2022年度)は107.5点と暴落していますが、
概ね120点前後で推移しています。

得点分布


受験者の得点分布(どの点数層にどれだけの受験生がいるか)を見ていきましょう。

【各教科(50点満点)の平均点(R8・R7)】

年度 国語 社会 数学 理科 英語 5教科平均
R8
(2026)
26.0点 21.8点 20.7点 25.8点 20.2点 22.9点
R7
(2025)
21.4点 24.4点 19.6点 26.2点 21.4点 22.6点

※「令和8年度 広島県公立高等学校入学者選抜 一般学力検査の結果」よりデータを引用

【各教科(50点満点)の標準偏差(R8・R7)】

年度 国語 社会 数学 理科 英語
R8
(2026)
8.8点 10.2点 11.6点 11.0点 11.3点
R7
(2025)
8.3点 10.5点 9.5点 10.4点 12.5点

※「令和8年度 広島県公立高等学校入学者選抜 一般学力検査の結果」よりデータを引用

📊 得点分布グラフ(合計)
合計 平均点 (114.5点)
0 5 10 15 20 25 30 (%) 0 1〜25 26〜50 51〜75 76〜100 101〜125 126〜150 151〜175 176〜200 201〜225 226〜250 (点) 平均点 114.5点
※グラフの赤い破線は平均点(114.5点)の位置
📊 国語
国語 平均 (26.0)
0 5 10 15 20 25 30 (%) 01〜56〜1011〜1516〜2021〜2526〜3031〜3536〜4041〜4546〜50 (点)
📊 社会
社会 平均 (21.8)
0 5 10 15 20 25 30 (%) 01〜56〜1011〜1516〜2021〜2526〜3031〜3536〜4041〜4546〜50 (点)
📊 数学
数学 平均 (20.7)
0 5 10 15 20 25 30 (%) 01〜56〜1011〜1516〜2021〜2526〜3031〜3536〜4041〜4546〜50 (点)
📊 理科
理科 平均 (25.8)
0 5 10 15 20 25 30 (%) 01〜56〜1011〜1516〜2021〜2526〜3031〜3536〜4041〜4546〜50 (点)
📊 英語
英語 平均 (20.2)
0 5 10 15 20 25 30 (%) 01〜56〜1011〜1516〜2021〜2526〜3031〜3536〜4041〜4546〜50 (点)
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令和8年度広島県公立高校入試 5教科の結果から見えたこと

平均点だけではなく、得点分布もあわせて見ながら、今年の入試の特徴を整理してみます。

5教科平均は昨年度とほぼ同じ

今年度の5教科合計の平均は 114.5点 でした。
昨年度は113点であり、全体としてはほぼ同じ水準と言えます。

教科別に見ると、

  • 国語は平均点が大きく上昇
  • 社会はやや難化
  • 数学はやや易化
  • 理科はほぼ前年並み
  • 英語はやや難化

という結果でした。

平均点だけを見ると、「例年通り」の入試だったようにも見えます。
しかし、得点分布を見ると、今年はもう少し興味深い特徴が見えてきます。
合計点は「山が平らな分布」

5教科合計の得点分布を見ると、一般的な試験で見られるような「真ん中が高く盛り上がる山型」にはなっていません。

75点から150点付近まで、ほぼ同じ割合の受験生が分布しており、頂上が平らな「高原」のような形になっています。

つまり、多くの受験生が中間層に広く分布しているということです。

極端に低い得点や、200点を超えるような高得点は少なく、多くの受験生が比較的近い得点帯に集まりました。

これは、受験生全体の学力差が小さくなったというよりも、各教科の難易度の特徴が異なっていたことが大きな要因と考えられます。


教科ごとに違う「得点の取りやすさ」

国語は比較的きれいな山型の分布となっており、平均的な実力差が素直に反映された試験でした。

一方で数学は、中位層の人数が多く、10点台から30点近くまで幅広く受験生が分布しています。標準問題は解けても、その先で差がついた受験生が多かったことがうかがえます。

英語は10~15点付近に受験生が集中しており、基礎問題までは解けても、その先で得点を積み重ねることが難しかった受験生が多かったようです。

理科は比較的高得点側に分布しており、得点源となった受験生も少なくありませんでした。

社会は国語と理科の中間的な分布で、全体としては標準的な難易度だったと言えます。


標準偏差から見えること

標準偏差とは、簡単に言えば「受験生同士の得点差の大きさ(ちらばり)」を表す数字です。

今年は数学の標準偏差が最も大きく、昨年度の9.5から11.6へ大きく上昇しました。

これは、数学が単に難しかったというよりも、「解ける受験生」と「そうでない受験生」の差が例年以上につきやすい問題構成だったことを示しています。

一方、英語は昨年度より標準偏差が小さくなっており、高得点層がやや減少した結果、多くの受験生が似たような得点帯に集まったことが読み取れます。

※「令和8年度 広島県公立高等学校入学者選抜 一般学力検査の結果」よりデータを引用

広島県公立高校入試の「出題方針」

同資料には、広島県がどのような意図を持って入試問題を作っているのか、
その方針が次のように記されています。

「一般学力検査問題の出題に当たっては、中学校学習指導要領に示された各教科の目標に基づき、分野・領域のバランスに留意するとともに、基礎的・基本的な内容を中心に出題した。また、総合問題や記述問題などを取り入れることによって、思考力・判断力・表現力等をみるよう配慮した。」


■ どういう意味なの?

資料には「基礎的・基本的な内容を中心に出題した」と書かれています。
これだけを読むと「教科書レベルの簡単な問題ばかりなのかな?」と思ってしまうかもしれません。
しかし、現実は異なります。

ポイントは後半の「総合問題や記述問題などを取り入れることによって、思考力・判断力・表現力等をみる」という部分です。
つまり、教科書に出てくる用語や公式をただ暗記しているだけでは、点数が取れない仕組みになっています。
「基礎的な知識」をベースにしながらも、初見の長い文章や複雑な資料を正確に読み解き(読解力)、
自分で考えて、それを記述で表現する力がすべての教科で求められているのです。
これが、広島県入試が一筋縄ではいかない本質的な理由です。

中学生がこの「思考力・判断力・表現力」を身につけるためには、
土台となる基礎知識の習得を大前提(基礎知識がないと「思考力・判断力・表現力」はつかない!)とし、日頃の学習のなかで「なぜ?」「どうして?」と理由を考えるクセをつけることが必要です。

この「なぜ?」「どうして?」は幼少期から始めることが効果的です。
小さいお子様をお持ちの保護者は、小さな疑問を投げかけて一緒に考える習慣を付けてください。



■ 受験生へのメッセージ

今年の入試結果を見る限り、「一教科だけ得意だから大丈夫」という入試ではありません。

一方で、極端な高得点勝負になっているわけでもなく、5教科をバランスよく積み上げた受験生が安定した結果を残しやすい試験であることも改めて確認できました。

また、数学のように差がつきやすい教科では、応用問題だけに目を向けるのではなく、標準問題を確実に得点する力が合否を左右します。

入試本番では、「できる問題を確実に取る」ことが何より大切です。

そのためには、日頃から基礎を固め、標準レベルの問題を繰り返し演習し、どの教科でも安定して得点できる力を身につけることが、志望校合格への近道と言えるでしょう。


こうした「学習に向き合う姿勢(マインド)」、すなわち【自律の姿勢】を今からしっかりと培っていくことこそが、合格への一番の近道となります。

iStudy駅家校では、最新のICTツールを活用してお子様の隠れた弱点を正確に特定しながら、
日々の対話を通じてこの「自律の姿勢」を徹底的に育んでいきます。
次の春に笑顔で志望校の門をくぐれるよう、今から確かな一歩を共に踏み出していきましょう。